収益物件の買い替え特例とは?注意点や活用のメリットを解説

特定事業用資産の買換え特例は、事業資産売却時の税負担を繰り延べ、再投資しやすくする制度です。小規模宅地等の特例と組み合わせることで、相続税も軽減可能です。専門家の助言を受け、最適な資産計画が推奨されます。
目次
特定事業用資産の買換えの特例とは?

特定事業用資産の買換えの特例は、事業で使用した資産を売却し、新たな資産を購入することで税負担を繰り延べる制度です。適用には譲渡資産と買換資産の用途や所有期間などの要件を満たす必要があります。
◇特定事業用資産の買換えの特例とは
特定事業用資産の買換えの特例は、事業用の土地や建物を売却し、その後一定期間内に同じ地域内で新たな事業用資産を購入することで、譲渡益にかかる税金を将来に繰り延べられる制度です。これにより、売却時の税負担が軽減されますが、譲渡益が免除されるわけではなく、税負担の繰り延べが行われます。
- 事業用資産の売却後、同じ地域内で新たな事業用資産を購入
- 譲渡益にかかる税金が将来に繰り延べ
- 免除ではなく、繰り延べによる税負担軽減
売却時の税負担が軽減されるものの、譲渡益は免除されません。買換額と売却額に応じた税金計算が必要です。
◇必要要件
特定事業用資産の買換えの特例を利用するためには、いくつかの要件があります。まず、譲渡資産と買換資産はどちらも事業用でなければなりません。また、譲渡資産の所有期間が10年以上であること、買換資産の面積が譲渡資産の5倍以内であることも条件です。
- 譲渡資産と買換資産は両方とも事業用
- 譲渡資産の所有期間は10年以上
- 買換資産の面積は譲渡資産の5倍以内
- 譲渡資産売却後、一定期間内に買換資産を取得し、1年以内に事業に使用
この特例を受けるためには、特定の条件を満たす必要があります。期限を守らなければ特例の適用が受けられない場合があります。
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特定事業用資産の買換えの特例を適用する際の注意点

特定事業用資産の買換えの特例を適用するには、期限内に届け出や確定申告を行い、繰り延べ割合や税負担に注意を払う必要があります。
◇一定期限までに届け出が必要
令和6年4月1日以降に譲渡資産を売却し、その後買換資産を取得する場合、特例の適用を申請するために、所轄税務署長に一定期限内に届出書を提出する必要があります。前年中に買換資産を取得した場合、翌年の3月15日までが届け出の期限です。譲渡後に買換資産を取得する予定がある場合、確定申告時に「買換資産の明細書」を添付して提出する必要があります。
- 令和6年4月1日以降に譲渡資産売却
- 翌年3月15日までが届け出期限
- 確定申告時に「買換資産の明細書」を提出
特例の適用には厳密な手続きが必要で、期限内の対応が求められます。
◇繰り延べ割合を確認する
繰り延べ割合は通常80%ですが、売却資産と買換資産の地域によって異なることがあります。例えば、郊外の物件を売却して東京の特別区に買い換える場合、繰り延べ率は60%に下がることがあります。都心から郊外に買い換える場合は、繰り延べ率が90%に上がることもあります。地域による繰り延べ率の変動を事前に確認することが重要です。
- 通常80%、地域によって異なる
- 郊外→特別区の場合、繰り延べ率60%
- 都心→郊外の場合、繰り延べ率90%
繰り延べ率が節税効果に影響を与えるため、事前確認が大切です。
◇他の税金が増えることがある
買換後の資産で経費計上額が減少すると、法人税や所得税などの税負担が増加する可能性があります。短期的には節税効果がありますが、長期的には税負担が増えるリスクも考えられます。特に経費計上額が減ると利益が増え、納税額が増大する場合があります。税務の専門家に相談し、長期的な視点で計画を立てることが重要です。
- 経費計上額が減少すると税負担が増加
- 短期的な節税だけでなく、長期的な税負担も考慮
長期的な税負担も考慮し、専門家に相談して最適な判断をしましょう。
◇確定申告を行う
特例を適用するには、必要書類を揃えて確定申告を行うことが必須です。申告内容に変更が生じた場合、更正の請求や修正申告が必要です。例えば、取得価額が高かった場合は過剰支払分の還付が可能ですし、低かった場合は不足分の納税が必要です。手続きを怠ると、特例適用が無効になることがあります。
- 必要書類を揃えて確定申告
- 変更があれば更正の請求や修正申告
- 手続きを怠ると特例適用無効
正確な申告が重要で、税務に不安があれば専門家のサポートを受けましょう。
◇重ねて他の特例を受けることはできない
特定事業用資産の買換え特例は、他の税制上の特例と同時に適用することはできません。長期譲渡所得の課税特例や減価償却資産に関する特例、所得税額の特別控除など、異なる特例を重複して受けることはできません。どの特例を選ぶか慎重に検討し、各特例の条件を理解しておくことが大切です。
- 他の税制上の特例とは重複適用不可
- 各特例の条件を理解して慎重に選ぶ
どの特例を利用するか慎重に検討し、条件をしっかり把握しましょう。
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特例を活用した確定申告の手続きについて

特例を活用して確定申告を行う場合、通常の申告手続きとは異なり、追加の書類や特定の要件を満たす必要があります。特に不動産の売却や買換えに関する特例を適用する際は、適用条件を正しく理解し、必要な書類を漏れなく準備することが重要です。
◇確定申告を行うタイミング
確定申告のタイミングについてですが、物件を売却した直後に申告を行う必要はありません。確定申告は、売却した翌年に行うことになります。申告の期間は毎年2月16日から3月15日ごろまでとなっており、この期間内に売却に関する所得や適用する特例を反映させた申告をすることが大切です。期限を守って申告することで、税務署に正確な申告ができ、適切な税金の支払いが可能となります。
◇必要な書類一覧
確定申告をする際に必要な書類は次の通りです。
- 確定申告書B(第一表)
- 確定申告書第三表(分離課税用)
- 譲渡所得の内訳書
- 登記事項証明書
- 本人確認書類
- 源泉徴収票
不動産購入時の契約書や領収書、不動産売却時の契約書や譲渡費用がわかる領収書のコピー
さらに、居住用財産の買換え特例を利用する場合は、譲渡所得の内訳書や耐震基準適合証明書など、特例ごとに追加で必要な書類があります。特例を使う際は、どの書類が必要かを事前に確認して準備しておきましょう。
◇提出方法
確定申告を行う際、必要書類を揃えて税務署に提出します。提出方法には、税務署の窓口に直接持参する方法、郵送、そしてオンラインでの提出が可能です。初めて確定申告を行う場合は、書類に不備がないか確認してもらえる窓口での提出が安心です。また、オンラインで提出する場合は、e-Taxを利用できます。郵送で提出する場合は、事前に書類の確認を行い、必要書類をすべて揃えて送付することが重要です。
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特例の計算方法と適用事例

特定事業用資産の買換え特例の譲渡所得計算は、買換資産と譲渡資産の価格差に応じて課税対象額が決まり、実際の事例に基づく計算例も参考になります。
◇譲渡所得金額の計算方法
特定事業用資産の買換え特例を利用する場合、譲渡所得金額の計算方法は譲渡価額と買換資産の取得価額の差額に基づいて行われます。
- 課税割合が20%の場合、譲渡資産の譲渡価額が買換資産の取得価額以下であれば、譲渡価額の20%が収入金額となります。この場合、取得費や譲渡費用にも20%が掛けられ、必要経費として計上されます。
- 譲渡価額が買換資産の取得価額を超える場合、譲渡価額から買換資産の取得価額の80%を差し引いた金額が収入金額となります。この場合、必要経費は収入金額に基づいて計算され、譲渡価額全体に比例した額が必要経費として扱われます。
このように、譲渡資産と買換資産の価格差を基に譲渡所得が計算され、最終的な税負担が決まります。
◇適用事例
具体的な適用事例として、以下のようなケースがあります。
- 譲渡資産:1988年に取得した賃貸用不動産
- 譲渡価格:6,000万円(2024年に売却)
- 買換資産:5,000万円の不動産(新たに取得)
この場合、特例を適用して譲渡所得を計算します。
- 譲渡収入6,000万円 – 買換資産の80%(5,000万円 × 80% = 4,000万円)を差し引きます。 → 6,000万円 – 4,000万円 = 2,000万円が収入金額
- 取得費や譲渡費用600万円を控除した金額が課税対象額となります。 → 2,000万円 – 600万円 = 1,400万円が課税対象額
- この金額に税率20.315%を適用すると、納税額は約284万円になります。
この事例において、特例を利用することで譲渡所得にかかる税負担を軽減することができます。
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特例を適用して相続税も軽減

特定事業用資産の買換え特例は、資産の組み換えを促進し、相続税の軽減に役立つ制度です。効率的な資産運用が可能になります。
◇資産の組み換えがしやすくなる
資産の組み換えは、より高収益の資産に交換することです。例えば、古くなったアパートを売り、新しいマンションに投資する場合などです。特定事業用資産の買換え特例を利用すれば、譲渡所得税の70~80%を繰り延べることができます。これにより、売却益を再投資に充てやすくなり、事業拡大や資産価値向上にもつながります。
- 売却益の多くを手元に残すことができる
- 資産効率を向上させ、事業拡大に貢献
- 資金繰りが安定し、長期的な計画が立てやすい
資産の効率的な運用を進めることで、事業を拡大し、将来に向けた計画が立てやすくなります。買換え特例を利用すれば、税金負担を軽減し、資産運用がより効率的になります。
◇小規模宅地等の特例との併用で相続税が軽減する
小規模宅地等の特例は、相続税の評価額を減額する制度で、事業用や貸付事業用の土地には評価減が適用されます。ただし、200㎡を超える土地には制限があります。特定事業用資産の買換え特例を併用すれば、広い土地を売却し、都心部のマンションに買い替えることで、相続税の負担をさらに軽減できます。
- 小規模宅地等の特例で相続税が減額
- 200㎡を超える土地には制限がある
- 買換え特例を併用すると、さらに税負担が軽減
これらの特例を組み合わせることで、相続税負担を効果的に軽減でき、広大な土地を有効に活用できます。
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買換資産の取得期限に間に合わなかった場合の対応

買換資産の取得には一定の期限が設けられており、期間内に購入しなければ特例の適用を受けることができません。しかし、やむを得ない事情や特定非常災害の影響などで期限内に取得できなかった場合、取得期間の延長が認められるケースがあります。適用条件や申請手続きには注意が必要なため、延長を希望する場合は早めに準備を進め、必要な手続きを確実に行いましょう。
◇取得期限を延長したい場合
不動産を売却した場合、原則として翌年末までに買換資産を取得しなければ特例の適用を受けられません。しかし、やむを得ない事情がある場合は、最長2年間の延長が可能です。例えば、工場や本社の建設に時間がかかる場合や、売主との交渉が長引くなどの正当な理由があれば、延長が認められることがあります。
- 取得期限は原則翌年末まで
- やむを得ない事情で最長2年延長可能
- 延長希望時は申請書と証拠書類が必要
期限内に適切な手続きを行い、延長を希望する場合は証拠書類を添えて申請を行うことが重要です。
◇特定非常災害による延長を受けたい場合
特定非常災害の影響で買換資産を期限内に取得できなかった場合、最長2年間の延長が可能です。特定非常災害は、大規模な地震や台風、洪水など、社会に深刻な影響を与える災害です。こうした災害によって計画通りに取得できなかった場合、税務署へ申請を行うことで取得期間の延長が認められます。
- 特定非常災害の影響で取得期限が延長可能
- 災害により取得できなかった場合、申請が必要
- 申請は税務署に提出
災害による延長を受けるためには、必要書類を添えて税務署に申請することが重要です。
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北海道でおすすめの不動産会社3選
北海道で不動産の売買を考える際は、地域に詳しく信頼できる不動産会社を選ぶことが大切です。広大な土地を持つ北海道では、都市部と郊外で市場の動向が異なるため、地域の特性を理解した会社を選ぶことで、スムーズな取引が実現しやすくなります。
◇スペースエンタープライズ株式会社

スペースエンタープライズ株式会社は、札幌市・江別市を中心に不動産の買取を手がける地域密着型の企業です。特に、高価格での買取を実現する点が大きな強みで、豊富な実績と独自の査定ノウハウを活かし、仲介での売却が難しい物件でも適正な価格で直接買取を行っています。また、土地や建物の調査、瑕疵保険の活用により、売主・買主双方が安心して取引できる環境を整えています。
会社名 | スペースエンタープライズ株式会社 |
所在地 | 〒069-0817 北海道江別市野幌代々木町45番地11 |
電話番号 | 011-381-0025 |
公式ホームページ | https://se-kanri.com/ |
さらに、投資用不動産の売却においては、最適な出口戦略を提案できる点も魅力の一つです。経験豊富なスタッフがスピーディーかつ丁寧に対応し、不動産売却に関するあらゆる相談に応じています。
スペースエンタープライズ株式会社について詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。
▼利益最大化とスピード現金化を実現!収益物件売買におけるスペースエンタープライズの秘策
さらに詳しい情報は公式ホームページでも確認できます。ぜひチェックしてみてください。
▼スペースエンタープライズ株式会社の公式ホームページはこちら
◇株式会社三光リアルティ

三光リアルティは、収益物件の購入や売却を幅広く支援する不動産会社です。投資初心者から経験豊富な投資家まで、それぞれのニーズに合わせたサポートを提供し、安心して物件を取得できる環境を整えています。購入後も資産運用部管理チームが賃貸経営をサポートし、長期的な資産形成をしっかりとバックアップしています。
会社名 | 株式会社三光リアルティ |
所在地 | 〒060-0809 北海道札幌市北区北9条西2-12-1 SANKO札幌駅前ビル |
電話番号 | 011-558-3400 |
公式ホームページ | http://www.apaman-sanko.com/index.htm |
さらに、査定は最短3日、買取は最短5日で対応できる迅速さも大きな強みです。不動産会社からの買取にも力を入れており、空室の多いアパートや築年数の古い建物付きの土地なども柔軟に相談できます。
株式会社三光リアルティについて詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。
◇株式会社リタ不動産

リタ不動産は、全国規模のネットワークと豊富な実績を活かし、収益物件の売却や購入をサポートする不動産会社です。広範な買い手層にアプローチできるため、物件の競争力を高め、高価格での売却につなげやすい点が強みです。最新の市場データや分析ツールを活用し、適正かつ有利な価格設定を行うことで、売却期間の短縮と資産価値の最大化が実現できます。
会社名 | 株式会社リタ不動産 |
所在地 | 〒107-0052 東京都港区赤坂5-1-26 サンライズ赤坂ビル302 |
電話番号 | 03-5357-7757 |
公式ホームページ | https://rita-hudousan.com/ |
さらに、プロの手による写真・動画撮影を取り入れた効果的なプロモーションや、インターネット広告・SNSを活用した販売戦略にも注力しています。
株式会社リタ不動産について詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。
特定事業用資産の買換えの特例は、事業用の資産を売却し、一定期間内に新たな資産を購入することで、譲渡益にかかる税負担を将来に繰り延べる制度です。この特例を利用することで、資産売却時の税金の負担を軽減し、手元に多くの資金を残せるため、新たな事業資産に再投資がしやすくなります。
譲渡資産と買換資産の用途や所有期間など、厳密な要件を満たす必要があるため、利用時には注意が必要です。
また、小規模宅地等の特例と組み合わせて利用することで、相続税の負担も軽減できます。例えば、広大な土地を売却し、小規模の宅地に買い換えることで評価額が減少し、相続税が軽減されるケースもあります。
繰り延べ率は地域により異なるため、適用にあたっては詳細な確認が求められます。専門家に相談することで、長期的な税負担も考慮した最適な資産計画が可能となるでしょう。
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