北海道北広島市の地価が上昇中？エリア別の特徴を解説

公開：2024.07.30　更新：2024.07.30

北海道北広島市は札幌市隣に位置し、1883年に開拓されました。約5万8千人が住み、自然と利便性を兼ね備えています。地価は上昇中で、2023年の「北海道ボールパークFビレッジ」開業などが影響しています。自然災害が少ないこともあり、収益物件の投資先として魅力的な街といえます。

北海道北広島市とは？

北海道北広島市は、北海道の中央やや西側に位置し、札幌市の隣にあります。明治16年（1883年）に広島県からの入植者がこの地を開拓し、その名が付けられました。現在でも広島県東広島市と姉妹都市として交流が盛んです。

JRの快速を利用すれば札幌駅まで16分、新千歳空港まで約20分と交通の便が良く、ベッドタウンとして発展しました。

この町には約5万8千人が暮らしており、豊かな自然と都会の利便性が共存しています。エルフィンロードやトリムコースといった自転車歩行者専用道路が整備され、散歩やサイクリングに最適な環境が整っています。自然に囲まれた道は地域住民に愛され、天気のよい日には多くの人々が訪れる地域です。

北海道北広島市をエリア別に紹介

北海道北広島市は、札幌市に隣接する魅力的な地域です。エリアごとに特色があり、自然豊かな環境や利便性の高い都市部など、多様な魅力があります。

◇北広島団地地区

北広島団地地区は、「いつまでも住みたいエリア」として人気があります。豊かな自然に囲まれ、広々とした住宅団地が広がるこの地域は、自転車歩行者専用道路「トリムコース」や公園が多く、快適な住環境が整っています。

地価の相場は坪当たり約16.2万円と札幌市に比べて非常にリーズナブルです。広い庭のある家に住みたい方には、おすすめの地域です。

◇東部地区

東部地区は「JR北広島駅とにぎわいのエリア」として注目されています。JR北広島駅を中心に、2023年には北海道ボールパークFビレッジが開業し、駅周辺の開発も進んでいます。

賃貸物件の相場は1か月あたり約4.8万円で、新築物件も増加傾向です。地価の相場は坪当たり約18.7万円で、札幌市に比べてリーズナブルです。

◇西の里地区

西の里地区は「心かよう思いやりのエリア」で、野幌森林公園に隣接する緑豊かな地域です。社会福祉施設が多く、自然と利便性を兼ね備えています。

賃貸物件の相場は1か月あたり約4.8万円で、2LDK程度の駐車場付き物件も多く、ファミリーや通勤者に人気です。持ち家の地価相場は坪当たり約15.1万円で、北広島市全体の平均14.2万円をやや上回りますが、札幌市の約37.3万円よりはリーズナブルです。

◇大曲地区

大曲地区は「人々が行き交う躍動のエリア」で、札幌市に隣接しています。国道36号沿いには、大型商業施設や工業団地が展開されています。北広島インターチェンジを利用すれば、新千歳空港からのアクセスも良好で、国内外から多くの人々が訪れる地域です。

賃貸物件の相場は1か月あたり約4.8万円で、物件数が多く、1人暮らしからファミリー向けまでさまざまな選択肢があります。地価の相場は坪当たり約13.9万円と、北広島市の平均14.2万円より少し安めです。

◇西部地区

西部地区は「歴史を伝えるロマンのエリア」で、旧島松駅逓所をはじめ、北海道開拓の歴史を物語る文化財が多く残されています。また、ゴルフ場やキャンプ場があり、さまざまなアクティビティが楽しめる地域です。

賃貸物件の相場は1か月あたり約4.8万円ですが、市内の他地区と比較すると賃貸物件は少なく、広めのファミリー向け物件が多いです。地価の相場は坪当たり約6.9万円と北広島市の平均14.2万円よりも低めですが、札幌市と比べると非常にリーズナブルです。

北海道北広島市の地価が上昇中

画像出典：フォトAC

北海道北広島市の地価は、さまざまな要因で急速に上昇しています。最大の要因は、アジア最大級の施設「北海道ボールパークFビレッジ」の開業です。これにより、多くの雇用が生まれ、周辺エリアの住宅需要が増加し、地価が上昇しています。

さらに、住宅不足や周辺で進行中の開発プロジェクトも、地価上昇を後押しする要因となっています。

◇北海道北広島市の地価が上昇した理由

北海道北広島市の地価が上昇している最大の理由は、2023年3月に開業した「北海道ボールパークFビレッジ」です。

プロ野球球団「北海道日本ハムファイターズ」の本拠地となる球場「エスコンフィールド」を含むこのエリアは、アジア最大級の32ヘクタールの広さを誇り、多くの雇用を生み出しています。このため、周辺エリアの住宅需要が増加し、北広島市の地価上昇を促しています。

もうひとつの理由は、各開発エリアの住宅不足です。札幌市では20以上の再開発事業が進行中で、北広島市や周辺の市でもさまざまな開発が進んでいます。しかし、需要に対して住宅の供給が追いついていないため、地価の上昇が続いています。

北海道北広島市で収益物件の売買を行う利点とは？

北海道北広島市は、収益物件売却において非常に魅力的なエリアです。地価の上昇見込みが高く、自然災害が少ないため投資リスクが低いことが特徴です。

また、雪かき不要のマンションが多く、空室リスクが低いことも利点のひとつです。こうした条件から、安定した収益が期待できるエリアとなっています。

◇地価の上昇見込みがある

札幌市を中心とした再開発が進行中であり、主要地域の地価は今後も上昇が見込まれます。2030年末には北海道新幹線の札幌延伸が予定されており、アクセスの改善により観光客や定住者が増えるでしょう。

また、2028年には千歳市でラピダス新工場が稼働を開始する予定で、住宅需要の高まりが期待されています。これらの要因により、収益物件の価値向上が予想されています。

◇空き室が発生しにくい

雪かき不要のマンションは、空室が発生しにくいという利点があります。北海道の厳しい冬では、マンションの雪かきは管理会社が行うため、入居者はその負担を感じません。若者だけでなく、雪かきが難しい高齢者もマンションを選ぶ傾向が強まっています。

このため、北海道北広島市でのマンション投資は「空室リスク」を軽減し、不動産投資にプラスの影響をもたらします。

◇自然災害が少ない

関東や近畿地方など他の人気エリアと比較して、北海道は地震や台風の発生確率が低いです。地震調査研究推進本部の2020年度のデータによると、関東などの地域では「26％以上」の確率で震度6弱以上の地震が発生するのに対し、北海道の主要地域は「3％未満」です。

また、気象庁の資料によれば、台風の接近回数も北海道は1.9回と少なく、災害リスクが低いため不動産投資に適しています。

出典元：全国地震動予測地図2020年版

気象庁「台風の平年値」

北海道北広島市は、札幌市の隣に位置し、1883年に広島県からの入植者によって開拓されました。現在、約5万8千人が住むこの市は自然と都会の利便性を兼ね備え、エルフィンロードなどの自転車歩行者専用道路があります。

地域別には、北広島団地地区が住みやすいとされ、東部地区には「北海道ボールパークFビレッジ」が開業し賃貸物件が増加しています。

地価は上昇傾向にあり、2023年の施設開業や開発が影響しています。北広島市は地価上昇の見込みが高く、自然災害が少ないため、収益物件の投資先として魅力的です。